スピッツについて語りたい

おひさしぶりです。コロナに負けず生きています。どーも、ほとけーきです。

今回、僕をやる気にさせたのはこちらのツイート。

こんなのを見てしまったらスピッツについて喋りたくなってしまった。ので、

喋ります。

 

スピッツとは

スピッツのメンバー構成含め、基礎情報から始めるべきだとは思うけど、気になる人は自分で調べてください。wikiと公式サイトその他諸々貼っときます。メンバーの情報にあまり興味がないんです。ごめんなさい。

・公式サイト

spitz-web.com

スピッツモバイル公式Twitter

twitter.com

スピッツ公式インスタグラム

www.instagram.com

ウィキペディア

ja.wikipedia.org

 

楽曲紹介

1.ロビンソン


スピッツ / ロビンソン

スピッツで一番有名で人気の曲。サビになった瞬間、あ〜〜どっかで聴いたことある〜〜〜的な感じ。この曲をきっかけにスピッツは売れ出したそうな。

それも頷けるくらいスピッツ感の詰まっている曲で、改めて聴き直してみたけど、草野さんの高音ってめちゃのびやかで綺麗なんだよな。この高音がたまらないし、スピッツ特有の儚さは、このマサムネさんの透き通る高音に支えられている。「僕」と「君」の未来がありそうでなさそうな不確かさを表現した歌詞にぴったりなんだ〜。

ちなみに、スピッツはあの子と付き合いて〜〜みたいな歌はなくて、どっちかというと教室の隅っこにいる人同士が付かず離れずいるみたいな距離感の歌が多い。2人だけの世界で幸せになれるならそれでいいじゃんっていう感じで、ジメジメしている。このロビンソンも2人にとってはユートピアだけど、第3者視点ではディストピアな環境。それでも、暗く聴こえないのは、マサムネさんの歌声が淡白だから。そういう感じでサビの「誰もさわれない 二人だけの国 君の手を離さぬように/大きな力で 空に浮かべたら ルララ 宇宙の風に乗る」を聴き直してみて欲しい。1分33秒からです。

 

2.春の歌


スピッツ / 春の歌

この曲を聴いてスピッツを好きになった気がする。スピッツの中では明るめの曲ですね。

でも、歌詞をよく聴いてみると「君」はもう生きていない人なんですよ。おかしい。明るい曲調に陰のある歌詞を乗せてる。スピッツらしいところですね。さっきのロビンソンでも似たような話したな

この曲では、「君」のいない世界で確かに生きていこうとする主人公の姿が描かれています。そういう主人公に励まされるし、出会いと別れの季節と言われる春にぴったりの曲ですね。ただ、この曲、その手の応援歌ではないんですよね。だって、ひとことも「笑って」とか「泣かないで」とか言ってない。聴いているこちら側が「勝手に」元気になっているだけ。さよならの後、振り返って気づいた手を振るあの子の優しさ。スピッツは「何もしてない」をしている。 

ちなみにこの歌で好きなところは、「平気な顔でかなり無理してたこと 叫びたいのに懸命に微笑だこと/朝の光にさらされていく」「愛も希望もつくりはじめる」です。

 

3.スピカ


スピッツ / スピカ

春だし、それっぽいタイトルの曲をもうひとつ。スピカというのはおとめ座のα星で、春に見える星の中で一番明るい星です。ちょっとお星さまが好きだから早口オタクしちゃった……

またこの人「猿」って言葉使ってる……。マサムネさんが歌詞にするのは愛と性と死らしいので多分そういうことなんだと思います。原始的な本能の象徴なんでしょう。知らんけど。それはさておき。この歌詞で儚さがあるところは、サビの終わりのこの歌詞でしょう。

「幸せは途切れながらも 続くのです」

幸せってなんだろうな、ということを僕はよく考えるのですが、その答えのひとつかなと思います。幸せは永遠じゃないし、不幸なときもあるし、人生さまざまだけど、どんなときでも心が軽くなる瞬間ってあると思うんですよ。どれほど落ち込んでイケてない日だとしても良いコトがあってテンションがあがる瞬間があったりするじゃないですか。それって、「幸せ」と「不幸」というよりは「幸せ」と「幸せの休み時間」じゃないかと。「幸せ」っていうのは地表に流れ始めた川みたいに細くて、そこにあると知らなければ気づくこともできないものなんだと思います。マサムネさんの受け売りです。違います、勝手にそう解釈しただけです。

そうそう、スピッツはときどきこんなふうに言葉遊びをします。

ちょうどいい頃に素敵なコードで ものすごい高度に届きそうです」

ちょっと楽しい。

 

4.ホタル


スピッツ / ホタル

季節感で選ぼうかなと思います。夏っぽいかと言われたら歌詞自体はそうでもない感じだけど、ホタルなので。歌詞全体をみると「なるほど、確かにホタルっぽいこと書いてあるな」というのが初めて聴いたときの感想でした。解釈とか難しいことは得意じゃないので省きますが、とにかく歌い出しが好きな曲です。サビから入って、いきなりメインテーマをぶっこまれる感覚。「愛」と「性」と「死」でみるなら「死」の比重が大きいですね。「すぐに消えそうで 悲しいほどささやかな光」「忘れたくない 鮮やかで短い幻」というところに、ひと夏のなかでもごくわずかな期間だけ発光する儚いホタルが見える。でも、こういうのはただの比喩であって、本題じゃない。マサムネさんが本当に描きたいことは「これ」じゃない。僕はこの辺を突き詰めて考えるのは得意じゃないので、ぽけ〜って感じで聴いてます。

ただ、「死」というものに対して暗い感情がないことはわかるんですよね。だからと言って、「死ぬとき後悔しないように今を大切に生きよう」というわけでもない。スピッツは必死に何かを追い求めることはしないんです。足元に落ちているものを掬い上げるような、浜辺を歩いているときに見つける綺麗な貝殻のような、なんでもないものを優しさでくるむ。それをひたすら続けた先に世界の果てに到達できたらいいなって願いながら。「死」とはそういう場所にあって、清らかなものなんです。そう考えると、お盆に聴いてみたい曲ですね。

 

5.君は太陽


スピッツ / 君は太陽

夏の歌って難しいですね。本当はあるんですよ、もっと夏らしい曲。でも、そういう歌はきっとどこかで耳にすると思うんです。そんで、そういう歌は語り尽くされてて、いまさら何か言うこともないかなって。だから、かろうじて夏の香りがするものになっています。サビの最後が好きなだけです。この曲ちゃんと聴き込めてないけど、それでも書いちゃうのはこのフレーズがあまりにも良いから。

「理想の世界じゃないけど 大丈夫そうなんで」

小さい頃に描いた夢をそっくりそのまま叶えている人って絶対と言ってもいいくらい、いないと思う。僕たちはすぐに夢を見てしまって、叶いもしないことを願ってしまう。願ってみたものの、そこにたどり着くにはさまざまな困難があって、それを前にして初めて少しも乗り越える気がなかった自分に気づいて絶望する。「俺、こんなやつだったんだ。」を繰り返して、みんな現実と理想の折り合いのつけ方を学んでいく。現実を賢く受け入れようとしてちょっとずつズルくなっていく。そういうの、みんな悪いことだって思ってる。理想に向かってまっすぐ走っていくことがいいことだと思ってる。理想を叶えられたら最高だ。それは、本当だ。でも、理想じゃない姿=最低だってわけじゃない。この歌の主人公なんか最初に告白してしまっている。

「『あきらめた』ってつぶやいてみるけど/あきらめられないことがあったり」

全然理想じゃない。でも、この主人公はそれに対して悪びれもなく「大丈夫そうなんで」なんて言っている。「そうなんで」っていう言い方から、理想じゃないことはツラいしキツいけど、でも生きていけるということがわかる。

スピッツの歌詞は一切説明してくれない。登場人物がどういう人間でどういう関係なのか何も言わない。すべて、聴く人の想像に委ねられている。けれど、全くヒントがないわけじゃない。この曲の主人公は諦めかけている夢がある。その主人公を見守る「君」がいる。これくらいしかわからないけれど、輪郭は見えた。何気なく聴いているとなんだこれってなるし、全然それでもいいと思う。僕はだいたいそんな感じで聴いている。わかりそうなときだけ考えて、ひとりで「なるほどな〜」って自己満に頷くのだ。

僕は、主人公みたいに「大丈夫そうなんで」って自分のことのくせに他人事みたいに言ってみたっていいと思う。僕が隠していた理想に気づいて心配してくれた「君」には「ごめんなさい」だけど。

理想じゃなくたっていいじゃないか、「君」は不満かもしれないけど、僕は案外気に入ってるんだ、今の自分が。そういうちょっとひねくれているところが人間臭くて好きなんです。

はたして、この主人公、夢に向かってもう一度走り出すのか、夢を追うのをやめるのか。

あなたはどっちだと思いますか?

 

まとめ

見切り発車で書き出したスピッツ回でした。本当は秋と冬と番外編をやりたかったんですけど、4,000字が目前に迫っててきて疲れを感じたので終わりにします。ここに次に紹介するリンク貼って予習よろしく〜とか言うと二度と書かなさそうやからこの辺で。

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